秋花粉に対する世間の関心の低さ・情報の少なさは異常
花粉と言えば春のイメージを持つ人が多いだろう。
実際、毎年猛威を振るうスギ花粉ヒノキ花粉のピークは春で、その時期になると「本日の花粉情報」「花粉症対策」などの花粉情報が毎日報道される。
「花粉症の人は年々増えている」という言葉に偽り無く、多くの人がマスクを着用し、情報過多と思える程の花粉報道も需要があるのだなと感じる。
しかし、だ。
秋に猛威を振るい始めるキク科のブタクサやヨモギ、イネといった花粉情報は全くと言っていいほど報道されないのである。
需要が少ないからだろう、認知度が低いからだろう、だからメディアも取り上げないのだろう。
でもね、と言いたい。声を大にして言いたい。
「秋花粉はありまぁす!」と。
認知度が低い秋花粉
感じるのは認知度の低さである。
春にマスクをしていると「あなたも花粉症?」と花粉談義に花が咲き、鼻が裂き切れるぐらい鼻をかむ日々もやっていけるぐらい仲間が沢山いると感じる。
そんな仲間意識が芽生えた人も秋になれば人が変わったかのようにマスクを外し、こちらがマスクしてると「季節の変わり目だし風邪じゃね?」と言う始末。
四月は君の嘘だったのかと思うぐらい、「風邪だよ 風邪なんだよー♪」と煽り立てられていると錯覚するぐらい、秋花粉は認知度が低く共感されない。
秋花粉が光るならと思う。
はたまた、好きな季節を消去法で秋と答える人も多い。理由はこうだ。
「夏は暑いから嫌。冬は寒いから嫌。春は花粉症だから嫌。なので秋。」
「秋花粉もありまぁす!」
いや、くどいと胡散臭さが増すのでもうやめよう。
でも多いと思うんだ。
気候的に過ごしやすいのは春か秋の二択で、花粉症だから秋って言う人。
春夏秋冬が人間だったら、そんな理由で選ばれる秋に同情する。
「どんな理由でも選んでくれるだけ嬉しい」と寛大な心を持ってることを祈る。
狡猾な秋花粉
ただ、そんな寛大な秋の影に潜んで悪事を働くのが秋花粉だ。
冒頭で触れたように春に猛威を振るうスギ花粉ヒノキ花粉は連日取り沙汰されるのに対し、秋のブタクサやヨモギといった花粉は翻って注目されない。
しかし、秋花粉も目立たないところで暴れまわっているわけである。
前者が悪行を自慢するオラついた不良タイプだとするなら、後者は先生の前では優等生ぶりながらも裏で気弱な生徒を虐める卑劣で狡猾なタイプである。
そう、秋花粉は狡猾な奴なんだ。
秋になり「皆マスクとかしてないし大丈夫かな」と思って油断してるとやられる。
「湯気出てないし大丈夫か」と思って油断して行ったら滅茶苦茶な温度で待ち構えてるカニクリームコロッケとか小籠包と同様のタチの悪さ。
そんな秋花粉は嫌われて当然で、イネをイネと名付けた人もたぶん関西の秋花粉患者で鬱憤撒き散らすかの如く「逝ね」って言ってたからイネになったんだと思う。
「秋花粉」もアルファベットで「akikahun」と書けば、アナグラムで「hukaikan」→「不快感」となるから、秋を秋と名付けた人も秋花粉症患者だったんだと思う。
秋花粉 → akikahun
|| ↓
不快感 ← hukaikan
情報が少ない秋花粉
春花粉に比べて秋花粉の情報は兎に角少ない。
例えば日本気象協会で花粉情報を調べても来春の情報が掲載されており、秋花粉の情報は出てこない。(花粉情報 - 日本気象協会 tenki.jp)
どこか無いのかと調べていたら花粉なうというページを発見。(花粉なう|MSD)
遂に探し求めていたものがと思って開いたら目に飛び込んできたのはこの一文。
2016年の花粉飛散予報は終了しました。
なう、とは。
おわりに
「需要が少ない」「認知度が低い」と言ってきたが決してゼロという訳ではない。
この秋の時期でもツイッターなどで「花粉」と検索すれば、秋花粉に苦しむ人を沢山見つけることができる。
秋花粉情報を求め彷徨いここに流れ着いたという人もいるだろう。
故に思う。秋花粉の情報の少なさ、これは何だと。
すぐに悟る。春に比べ需要が少ない、ニッチなんだと。
秋花粉はやっぱり狡猾で欺瞞に満ちた嫌なヤツだ。